必要以上の「商品へのこだわり」が売上アップの邪魔をする

知人がオリジナル商品のネット販売を始めたときの話です。

お金をかけて制作したというだけあって、格好いいデザインに綺麗な写真が満載の、それは素晴らしい見た目のネットショップでした。

そして目玉商品のページには、商品へのこだわりがこれでもか、といわんばかりに書かれていました。

「この素材は○○産の天然もので……」「この道何十年のベテランが細部にまでこだわって……」

知人はその商品開発に時間もお金もつぎ込んでいましたから、商品へのこだわりは半端ありません。
商品としては非常に優れものだと思いました。

格好いいネットショップに優れものの商品、知人はこのネット販売に大きな手ごたえを感じていたようでした。

しかし私には、少し気になる点がありました。



商品ページから抜け落ちていた「ベネフィット」

縦長の商品ページには、延々と商品の説明、そして商品開発のストーリーが書かれています。
商品情報は非常に充実しており、このページをよく読むだけで商品のことに相当詳しくなるくらいのものでした。

でも、その商品ページには肝心なことが書かれていなかったんです。

「お客様がその商品を購入したら何を得られるか」

いわゆる「ベネフィット(お客様が製品やサービスを購入/使用することによって得られる価値)」が、どこにも載っていなかったんです。

「商品を買おうとしているお客様の“メリット”をもう少し商品ページに載せてみたら?」

と私が言ったところ、知人はそれを遮るように

「この商品の良さを知ってもらえれば絶対売れるに違いない。だから商品を丁寧に説明しているんだ。」

といいました。

「良い商品には勝手にお客様が集まってくれる」病

嫌な予感がした私は、もう一つ質問をしました。

「広告やPRはどのようにやってる?」

知人の答えは案の定こうでした。

「商品がいいんだから勝手にお客様が集まって、あとは口コミで広がっていくでしょ?だから何もやってないよ。」

先日書いたこの記事とまさに同じです。

どんなに良い商品でも、勝手にお客様が集まってくるほどインターネットは優れた場ではありません。

お客様が知りたいのは「こだわり」じゃない

こういった「開発者が商品のクオリティに絶対の自信を持っている」商品は、得てして大事な部分が抜けています。

どんなに素材や細部にこだわろうが、お客様が必要としていない商品は売れませんし、売れない商品には何の価値もありません。

商品を売るには、お客様に「今この商品を買いたい」と思わせることが何より大事です。
そういう場で、お客様が知りたいのは「商品へのこだわり」ではなく、「その商品を買ったら自分がどうなるか」という情報ではないでしょうか。

商品にこだわることも、それを余すことなくお客様に伝えることも、もちろん大切なことです。
しかし、本当にお客様に伝えなければならないことは、それらじゃありません。

お客様に伝えなければならないのは「その商品を買ったら自分がどうなるか」です。

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